小中学校から教育長へ提出された教師に対する暴力事件の報告書、また警察署への被害届けの内容

2008-12-10 棄却
2008-08-21 小中学校から教育長へ提出された教師に対する暴力事件の報告書、また警察署への被害届けの内容に関して異議申立を行いました。

異 議 申 立 書

2008年8月21日 大東市教育委員会
異議申立人 光城 敏雄

次の通り、異議申立てします。
1 異議申立人の住所、氏名および年齢
(1)  大東市泉町2丁目7-18
(2)  光城 敏雄
(3)  51歳

2 異議申立の原因となった処分
平成20年 7月 25日 付けの大東教委教人第240号による部分公開決定通 知書

3 異議申立にかかる処分があったことを知った日
平成20年7月25日

4 異議申立の趣旨
部分公開の取り消しと全面公開

5 異議申立の理由
別紙の通り

6 処分庁の教示の有無および内容
「この決定に不服のある場合は、行政不服審査法の規定により、この決定のあった日の翌日から 起算して60日以内に、大東市教育委員会に対して異議申立てをすることができます。」との 教示があった。

異議申立ての理由

今回、「公開をしないと決定した部分」の「公開しない理由」におきまして、
市民からの行政、また教育機関に対する信頼を損ねる処分でありますので異議を 申し立てます。

まず、公開しないと決定した部分 「(1)平成19年度問題行動に関する報告 (1年分)及び平成20年度問題行動に関する報告(4月から6月分)において、 本件公開請求に関係する内容以外の部分」は「(1)請求する情報の件名以外のため。」を 公開しない理由としていますが、情報公開を請求していなかったからといって、 公文書の内容を覆い隠し故意に非公開にする必要はありません。

隠すことにより、 却って市民からの不信感を煽ることになります。これまでも行政の市長部局、 また市議会などは情報公開上、請求されている情報以外が記されていても、公文書で あるから請求事項に関わらず公開してきました。これまでの公開事実を学習の上、 公開決定されますよう望みます。

「公開請求していないから非公開」という非論理性は旧態依然たる大東市教育委員会の 情報公開制度への無理解または勘違いといわざるを得ず、または不健康で歪な組織体質を 露わにすることになります。そして、大東市行政全体への大東市民からまた他の 地方自治体の市民からの不信を招くことになります。

続いて、「(2)学校名及び校長名、(3)学年及び組」を公開しないと決定した部分と していますが、公職の公務としての公開されるべき内容であります。「(2)(3)は、 公開すると決定した情報と組み合わせることで、大東市情報公開条例第7条第1号に 規定する個人に関する情報であって、特定の個人が識別され、またはされ得るものの うち、一般に他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる情報と なるため。」とは憶測の域を出ず、時代錯誤も甚だしい。行政が公開すべき情報を 隠すことにより、市民から不信感を招きます。

そして、「(4)警察署への被害届けの内容」をも公開請求しています。が、「(4)文書 不存在(被害届の内容については、別途書類を作成していないため)。」ということを 非公開の理由にしています。しかし、被害届けの写しも警察署から受け取っていない のか。被害届けを出したことの事実はなにをもって存在し、記録、保管されているのか していないのか。説明責任を欠いた「公開しない理由」です。これが事実であるなら 公務の怠慢に過ぎません。

大東市は大東市情報公開条例第1条の謳っている「市民の知る権利の保障」、 「市政への参加を推進」、「開かれた市政の実現」、「市民と市との信頼関係」などを、 具体的に実現しなければなりません。

以上、もう一度よくお考えいただき、大東市の情報公開制度の後退に力を注がないで いただきたい。情報公開制度の充分な認識の上に立った処分をされますよう、また公開か 否かの判断、役割分担につきましては狭い分野、少ない人員のセクションに任すのでは なく、専門的なおかつ広範囲で開かれた議論の上、公開決定通知されますようお願い 申し上げます。

近年、特に市民は多種多様で長時間の用務を抱えております。スムーズに行政利用を 行いたいと考えても、肝心の執行機関の法的無理解は結果的に市民生活の障壁となって しまいます。  以上、よろしくお願いいたします。

異議申立人    光城敏雄

部分公開決定通知書

大東教委教人第240号
平成20年7月25日
大東市泉町二丁目7番18号 光城敏雄様
大東市教育委員会 (公印省略)

平成20年7月10日付けで請求のあった情報の公開については、 次のとおり非公開することに決定したので、大東市情報公開条例 第10条第3項の規定により、通知します。

請求書受付年月日平成20年7月10日 公開の方法電子メールでの送付 情報の件名 平成19年度と20年度6月末日まで小中学校から教育長へ提 出された教師に対する暴力事件の報告書、また警察署への被害届 けの内容 公開しないと決定した部分 (1)平成19年度問題行動に関する報告(1年分)及び平成20年 度問題行動に関する報告(4月から6月分)において、本件公 開請求に関係する内容以外の部分 (2)学校名及び校長名 (3)学年及び組 (4)警察署への被害届けの内容 公開しない理由 (1)請求する情報の件名以外のため。

(2)(3)は、公開すると決定した情報と組み合わせることで、大東市 情報公開条例第7条第1号に規定する個人に関する情報であっ て、特定の個人が識別され、またはされ得るもののうち、一般に他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる 情報となるため。

(4)文書不存在(被害届の内容については、別途書類を作成してい ないため)。

この決定に不服のある場合は、行政不服審査法の規定により、この決定の あった日の翌日から起算して60日以内に、 大東市教育委員会に対して異議申立てをすることができます。また、この 決定のあった日(大東市教育委員会に異議申 立てをした場合は、当該異議申立てに対する大東市教育委員会の決定が あったことを知った日)の翌日から起算して6 か月以内に、大東市を被告として(大東市教育委員会が被告の代表者と なります。)、決定の取消しの訴えを提起するこ とができます。 備考この通知書に対する質問については、教育政策室(内75162)まで お問い合わせください。

答申書
1 審議案件
次の者から提出された平成20年8月21日付けでなされた異議申立てについて
異議申立人
住所 大東市泉町2丁目7番18号
氏名 光城敏雄
2 審議日
平成20年10月1日

3 審議結果
平成20年7月25日付け大東教委第240号で大東市教育委員会(以下「実施機関」という。)が行った部分公開決定中非公開の対象(下記((1))ないし((4))以下「本件情報」といい,((1))ないし((4))のそれぞれについて「本件情報((1))」等という。)について、非公開を相当とするとの判断を行うものである。
((1))平成19年度問題行動に関する報告(1年分)及び平成20年度問題行動に関する報告(4月から6月分)において,本件公開請求に関係する内容以外の部分
((2))学校名及び校長名
((3))学年及び組
((4))警察署への被害届の内容
4 異議申立ての趣旨及び理由
異議申立書記載のとおり
5 実施機関の弁明の要旨
非公開決定通知書記載のとおり
6 本審査会の判断理由
本件情報((1))ないし((4))について,実施機関が公開しない理由及び異議申立ての理由はそれぞれ異なるものであるから,以下,順に検討する。
(1)本件情報((1))について
本件情報((1))については,請求する情報の件名以外のものであるということで,非公開とされている。これに対し,公開請求の対象外であるから,公開しないのは不当であるという点が異議の理由とされている。
確かに,市民にとっては,公開請求の対象となる情報の範囲について,必ずしも十分な知識を有していないため,文書名や内容等を特定できず,公開を求める目的を達成するのに十分な情報の開示請求ができない場合が生じることは否定できない。
しかし,情報公開請求制度の仕組は,開示の請求とこれに対する開示というものであることからすると,公開請求の対象となっていない事実を開示することは,制度上求められていないといわざるを得ない。
仮に,請求の対象外の情報について,行政機関が裁量で判断して公開できるとすると,その範囲は不明確とならざるを得ず,かえって行政機関の悉意的な裁量 権行使により情報が過大に公開されてしまい,第三者に不測の損害を生じるおそれがないとはいえない。
したがって,本件情報((1))については,非公開を相当とせざるを得ないと考える。
なお,本件のような場合を含め,通常,市民から情報公開請求がなされた場合,対応にあたる行政機関の側でも,請求者が目的を達成できるよう適切な説明をすることが望ましいと,当審査会は考える旨を付言しておく。
(2)本件情報((2))ないし((3))について
本件情報((2))ないし((3))について,実施機関が非公開を相当とした理由は,大東市情報公開条例第7条第1号に関する個人に関する情報であって,特定の個人が識別 され,またはされ得るもののうち,一般に他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる情報となることである。
これに対し,異議申立人からは,公務として公開されるべき内容であるとの主張がある。
学校名,校長名等は,確かに公務に関するものであり,公開の必要性が認められるということも考えられる。情報公開条例の趣旨が,あらゆる情報について原則的に公開を認め・広く市民に対して・意見を求めていくことにあることからすると,これらの情報を公開して議論を喚起し,改善を図っていくべきではないかという必要性が高いことも否定できない。
しかし,本件情報((2)),((3))については,これらの一部が公開されることで,当該事件にかかわった生徒が識別 され得る状況に置かれることとなる。特に,近時,学校に関するインターネット上のサイト等での情報の伝播の急速なことは著しく,仮に本件情報((2)),((3))の一部でも公開されると,早晩,当該生徒の特定がなされるおそれが高いものといわざるを得ない。少年法においても,本人であることを推知できるような事実の公表を禁じており,現行法体系全体のバランスを考えても,大東市情報公開条例第7条第1号の解釈としては,本件情報((2)),((3))が,同号に該当するものと考える。
(3)本件情報((4))について
本件情報((4))は,警察署への被害届であり,文書自体が不存在であるということを理由として非公開の決定がなされている。文書不存在の場合,そもそも公開することが不可能であるところ,異議申立ての理由によれば,被害届の写 しを警察署から受け取るべきであるという指摘がある。
しかし,一般に被害届は,捜査目的のために使用されるもので,捜査中はその写 しといえども,捜査機関外に開示されることはないものである。したがって,公務の怠慢を指摘する異議申立人の主張は,認めることができない。
本件情報((4))については,刑事事件の捜査というところから生じる限界事例であり,実施機関に文書が存在しないこともやむを得ないものである。
以上の審議の結果、本審査会は、諮問案について上記3の審議結果のとおり判断するものである。

大東教委教人第321号

決定書
大東市泉町二丁目7番18号
異議申立人 光城敏雄

 異議申立人から平成20年8月21日に提起された大東市情報公開条例(以下「条例」という。)
第10条第1項の規定による部分公開決定に係る異議申立てについて、次のとおり決定する。

主    文
本件異議申立てを棄却する。

理    由

1 事実
(1)平成20年7月10日付けで異議申立人から「平成19年度と20年度6月末日まで小中学校から教育長へ提出された教師に対する暴力事件の報告書また警察署への被害届の内容(以下「本件情報」という。)」についての情報公開請求書が大東市教育委員会(以下「委員会」という。)あてに提出された。
(2)平成20年7月25日付けで委員会は、上記請求に対して、「((1))平成19年度問題行動に関する報告(1年分)及び平成20年度問題行動に関する報告(4月から6月分)において、本件公開請求に関係する内容以外の部分(以下「本件情報((1))」という。)」については、「請求する情報の件名以外のため。」を理由に、「((2))学校名及び校長名、((3))学年及び組(以下「本件情報((2))、((3))」という。)」については、「公開すると決定した情報と組み合わせることで、大束市情報公開条例第7条第1号に規定する個人に関する情報であって、特定の個人が識別 され、またはされ得るもののうち、一般に他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる情報となるため。」を理由に、「((4))警察署への被害届の内容(以下「本件情報((4))」という。)」については、「文書不存在(被害届の内容については、別 途書類を作成していないため。)」を理由にそれぞれ非公開とし、その余の部分を公開とする部分公開決定通 知書を送付した。
(3)平成20年8月21日付けで、上記通知書を受けた異議申立人から委員会あてに、部分公開決定通 知書中の本件情報((1))から((4))までの非公開に対する異議申立書が提出された。

2 異議申立ての趣旨
部分公開の取消しと全面公開

3 異議申立人の主張要旨
異議申立人の主張は概ね以下のとおりである。
(1)委員会は、本件情報中、公開しないと決定した部分のうち本件情報((1))についての非公開理由を「請求する情報の件名以外のため」としているが、情報公開を請求していなかったからといって非公開にする必要はなく、市長部局、市議会などのように情報公開上、請求されている情報以外が記されていても公文書であるから請求事項にかかわらず公開している事実に基づき公開すべきである。

(2)委員会は、本件情報((2))、((3))を公開しない部分としているが、公職の公務として公開すべきであり、委員会の主張する「大東市情報公開条例第7条第1号に規定する個人に関する情報であって、特定の個人が識別 され、またはされ得るもののうち、-般に他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる情報となるため。」との理由は、憶測の域を出ないものである。

(3)委員会は、本件情報((4))について、文書不存在としているが、被害届の写 しも警察署から受け取っていないのか、被害届を出した事実は、なにをもって存在し、記録、保管されているのか、していないのかという説明を欠いた「公開しない理由」である。

4 判断
本件情報((1))から((4))までについて、次に掲げる事項について考慮の上、当該各号に述べるとおり判断する。

(1)条例の基本的な考え方について
情報公開制度についての条例の基本的な考え方は、第1条にあるように、開かれた市政の実現のため、市の保有する情報を公開することにより、市民の知る権利の保障と市政への参加を推進するとともに、市の市民に対する説明責任を果 たすことにより、市民と市との信頼関係を深め、もって市民主体の市政を実現しようとするものである。
しかしながら、これら知る権利を保障する考え方に基づく-方で、他方では、条例第3条第1項に規定するように、公開することにより個人の正当な権利を侵害したりすることのないよう個人のプライバシーの保護に最大限の配慮をする必要がある。
そのため、条例においては、市の保有する情報は公開を原則としつつ、条例第6条および第7条に定める適用除外事項の規定を設けたものであり、実施機関は、請求された情報が条例第6条または第7条に定める適用除外事項に該当する場合を除いて、その情報を公開しなければならない。

(2)本件情報について
本件情報は、各小学校または中学校校長から教育行政部門の長である大東市教育長に対して提出される報告書「問題行動に関する報告【種別 3】暴力行為・いじめ/被害」である。
本件情報は、異議申立人が公開請求を行った「教師に対する暴力事件」のほか、「生徒間暴力」、「対人暴力」、「器物損壊」、「恐喝(加害)」、「いじめ(加害)」、「その他(迷惑行為)」、「恐喝・痴漢等被害」に関する((1))日時・場所、((2))実行した児童生徒・被害児童生徒、学年、組、性別 、((3))間題行動の事実の概要、((4))学校の指導(含む児童・生徒・保護者の態様)及び今後の見通 しについての記載がされている。
その他には、問題行動の件数、実行した児童・生徒人数(男女の別、学年別)が記入され、報告者である各学校名および校長名の記載および学校印の押印がある。

(3)本件情報((1))について
本件情報((1))について、請求する情報の件名以外のため非公開としたことに対し、異議申立人は、情報公開を請求していなかったからといって、公文書の内容を覆い隠し故意に非公開にする必要はない旨主張する。
しかし、そもそも情報公開制度の仕組みは、開示請求の内容に対応して開示するというものであることからすると、公開請求の対象となっていない部分を開示することについては、制度上求められていないのであって、本件情報において異議申立人の請求対象以外の部分を非公開としたことをもって、直ちに異議申立人の請求内容である「教師に対する暴力事件の報告書」の公開目的が達せられないとはいえないのであるから、異議申立人の主張を採用することはできない。
また、本件情報((1))以外の情報であっても、個人に関する情報、問題行動に関する経歴に関する情報が公開されると、将来のある児童・生徒にとって個人の尊厳が侵害される恐れがある。よって、教育的な見地からも非公開とすることで配慮し、児童・生徒の基本的人権を守ることは必要なことであり、また、個人のプライバシー保護に最大限の配慮をする責務があると考える。

(4)本件情報((2))、((3))について
 条例第7条第1号該当性について
本件情報((2))、((3))は、公開すると決定した情報と組み合わせることで、これらのいずれの-部が公開されることでも、当該事件にかかわった生徒が識別 され得る情報であるということができる。一旦、これらの情報が公開されると、近時、学校に関するインターネット上のサイト等(掲示板、裏サイト)においで情報の広がりが著しいことを考えれば、事件を知り得る者等により、当該サイト等で事件にかかわった生徒の推定が行われ、早晩、氏名等が特定されるおそれが高いものと考えられ、後日的に個人情報の特定に利用されることが判明した際、原状に回復することは不可能である。そのため、本件情報((2))、((3))は個人を識別 され得る情報として保護されるべきプライバシーそのものであり、法的保護に値しているものとし、一般 に他人に知られたくないと望むことが正当であると認められることも、また争い得ないところであるといえる。
 市の職員が職務上行った情報の該当性について
条例第7条を解するに際し、本市では、個人に関する情報であっても「市の職員が職務上行った情報が含まれる場合は、これを個人のプライバシーを侵害したものと解さない」ものとし、これに係る情報は、職名、氏名等を含めて公開を行っている。
この点、本件情報中の学校名及び校長名は、各学校長が当該学校に児童、生徒がかかわった事件等について、その教育行政部門の長である教育長あてに報告するものであり、公務に関するものであるということができる。
 アおよびイの判断について
条例は、第3条において、情報公開制度の目的達成のためには、市の保有する情報は公開が原則であるが、市の保有する情報には個人のプライバシーを含むものがあり、市は、情報の公開を行う一方、個人のプライバシーを侵害してはならず、情報公開の権利がこの範囲で制限されるのはやむを得ないことを定めている。
このような趣旨を受けて、個人のプライバシーに関する情報の公開禁止を定めたのが条例第7条第1号である。
異議申立人は、委員会の主張に対し、本件情報における条例第7条の該当性を「憶測の域を出ず、時代錯誤も甚だしい」旨主張するが、少年法においても、本人である
ことを推知できるような事実の公表を禁じており、現行法体系全体のバランスを考えても、本件情報((2))、((3))は条例第7条に該当するものというべきであり、本件情報の性質上、教育的見地の観点も含め、個人のプライバシーを侵害する程度を慎重に判断し、特定の個人が識別 され、またはされ得る情報を考える必要性がある。
本件情報が特段の教育的見地から配慮が必要とされる情報(個人が識別され、またはされ得る情報であって一般 に他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる情報)であることを踏まえれば、仮に、本件情報中「学校名及び校長名」が公務に関する情報であって公開すべき情報であったとしても、同時に個人のプライバシーを侵害するおそれのある情報である場合は、情報の公開と個人のプライバシーの保護それぞれの保護法益を比較衡量 し、条例第3条に規定する「個人のプライバシーの保護に最大限の配慮をしなければならない」との趣旨に基づき委員会が非公開と判断したことには理由があり、「公職の公務として公開されるべき内容である」との異議申立人の主張は直ちに採用することができない。

(5)本件情報((4))について
本件情報((4))については、文書自体が不存在であるということを理由として委員会が非公開としたものであるが、異議申立人は、被害届の写 しを警察署から受け取っていないのかどうか、被害届を出したことの事実を証する資料の存在、記録、保管がなされているのか、いないのかについて説明責任を欠いている「公開しない理由」である旨主張する。
しかし、-般に被害届は、捜査目的のために使用されるもので、捜査中はその写 しといえども、捜査機関外に開示されることはないものである。また、被害届は被害を受けた者個人が警察署に提出するものである以上、委員会が個人の提出した内容にまで踏み込んで直ちに報告を求めなければならないと解することはできないのであって、被害届を出したことの事実を証する資料の存在、記録、保管がなされていない委
員会の対応をもって公務の怠慢を指摘する異議申立人の主張は採用することができない。

5 以上のとおり、本件異議申立ては、理由がないから、行政不服審査法第47条第2項規定により、主文のとおり決定する。
平成20年12月10日
大東市教育委貝会

(教示)
この決定に不服のあるときは、この決定書を受け取った日の翌日から起算して6か月以内に、大東市を被告として(訴訟において大東市を代表する者は、大東市教育委員会となります。)、大阪地方裁判所にこの決定の取消しの訴えを提起することができます。(なお、この決定書を受け取った日の翌日から起算して6か月以内であっても、決定の日の翌日から起算して1年を経過すると決定の取消しの訴えを提起することができなくなります。)

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